環境工学の温度の名称ってたくさんあったけど、漢字からも意味が理解できない!
温度指標はたくさんありますが、それぞれの意味がわからない時ってありますよね。わかりやすいように噛み砕いてまとめましたので参考にしてください。
それでは解説をはじめます。
グローブ温度θg
普通の温度計の形と比較するとわかりやすいです。普通の温度計が温度を感知する部分と外部空気とがガラス一枚で分けられているのに対して、グローブ温度計では感知部分と外部空気との間に空気の層で設けられているため放射や風の影響を受けやすいことがわかります。グローブ温度計を用いることで測定できます。
面積加重平均温度θ
面積に重みが置かれた温度のことです。式で表すと
面積加重平均温度θ
θ= ΣT(i)S(i) / ΣS(i)
つまり
面積加重平均温度 = 壁iの温度×壁iの面積 / 総面積
となります。言い換えると、温度と面積の積の物理量を総面積で割った値と言えます。これは統計学で使われる加重平均が使われています。加重平均とは、各データに重みづけをすることで現実的に評価できる際に用いられます。ここで、今回の加重平均が何に重みを置いているのかがポイントです。
☆ポイント 建築では面積を重視する☆
建築では面積が存在し、同じ壁温度でも面積が大きい壁の方が重視されるべきと言えます。
これらを踏まえて面積加重平均温度を言い直すと
面積に加重を置かれた加重平均温度となります。
平均放射温度 MRT
全方位からの放射を平均した温度です。式は
平均放射温度 MRT
MRT ≒ θg + 2.35√v(θ(g)-θ)
(v:風速、θ(g):グローブ温度、θ:室温)
となりグローブ温度を用いておおよそを算出できます。
作用温度 OT
条件下で使える温度指標です。それは、ほぼ気流などの対流の影響を受けない場合です。式は
作用温度 OT
OT = θ+MRT / 2
で求められます。
これで、「温度指標について(グローブ温度・面積加重平均温度・平均放射温度MRT・作用温度)」は以上です。いろんな温度資料がありますが、それは目的が分かれている為です。それぞれの用途を理解してみましょう。