建築学科の環境入門 -Architecture&Environment


解説


デグリーデー(ディグリーデー)とは

デグリーデーってなんなの!?

特に寒い地域における、暖房デグリーデーを解説します。

この記事を読むとわかること
デグリーデーがなぜ必要なのかを知ることで理解しやすいように解説します!

それでは解説を始めます。

デグリーデーとは

デグリーデーは暖房負荷を考えるためにあります。そのため、室内における暖房であげる必要のある分の「温度差」「負荷のエネルギー」として導き出します。

式で見てみましょう。

デグリーデーを求める式とは

暖房デグリーデー

D = Σ(θ(i)-θ(oa))
 = (暖房設定温度-日平均温度)の合計値

暖房デグリーデーの対象は、暖房設定温度が外気温を下回った日です。

この場合は月単位で考えているので、1日〜30日までそれぞれの日平均温度と暖房設定温度の「温度差の合計値」「その月の暖房負荷のエネルギー」となります。

次のポイントを押さえて、直感的に捉えてみましょう。

☆ポイント 暖房デグリーデー対象日は「寒い!」日☆

部屋にいて外より寒いから暖房つけようとする日、と考えると覚えやすいです。

月・日単位のデグリーデーの計算方法を解説!

期間はシーズン(春夏秋冬)で分けられることが多いですが、月単位(1日〜31日)で分けられることもあります。

1時間ごとの温度でも日平均温度でも、どちらでもどちらでも同じ値になるので利用するのはどちらでもいいです。日平均温度を利用する時は24時間分を乗するのを忘れないようにしましょう。

日平均温度を利用したのデグリーデーの計算式は?

つまり、1時間ごとの温度を利用するときは

θ(i)-θ(0時) + θ(i)-θ(2時) + θ(i)-θ(3時) + … θ(i)-θ(23時)

日平均温度θ(oa)を利用するときは

(θ(i) + θ(oa) ) × 24

のようにします。

また、より現実的に考える方法で日平均気温が暖房設定室温よりある程度まで低くても暖房をつけない(寒くても我慢してエアコンつけない)場合を考える時があります。

例えば18D16は18が「暖房設定温度」で、16が「暖房をつけ始める温度」を表現します

その時に、暖房をつける寒さの温度(寒すぎて暖房つける温度)を1つ仮定します。

この時、デグリーデーDは

冷房をつけることを我慢するときの暖房デグリーデーD

D={(寒すぎる温度)- (日平均温度)}の合計値+ 我慢した日数{(暖房設定温度)- (寒すぎる温度)}
簡単に言うと、
Σ{(我慢できた温度)から(暖房設定温度)までの温度差+(日平均温度)から(我慢できた温度)までの温度差}
さらに簡単に言うと、
Σ{(日平均温度)から(暖房設定温度)までの温度差}

で表せます。

式でみると難しいですが、暖房デグリーデーの考え方を思い出してみましょう。それは、室内における暖房であげる必要のある分の「温度差」「負荷のエネルギー」として導くことです。

どちらの場合のデグリーデーも、暖房であげる分の温度差の合計値を求めます。
一日の内で、外部温度の代表にされたのが、その日の日平均温度です。

まとめ

◦暖房デグリーデーは「寒い!」日に着目!!
◦デグリーデーは一定期間における、エアコンで変化させる分の温度差の合計値。これは冷房デグリーデーでも同様の考え方ができます。

これで、「デグリーデーとは」は以上です。このテーマはあまりテストで扱われないので理解しようとする機会が少ないですよね。「そういえばデグリーデーってなんだっけ」と思った方が理解できたら嬉しいです。